当研究室では、研究室内に構築された並列計算システムや外部機関の超並列スーパーコンピュータシステムを利用した計算機シミュレーションにより電子素子(LED、半導体レーザー、トランジスタ等)の材料となる物質の性質を調べる研究を行っています。
物質の性質は原子核の周りにある電子の状態で決まるので、電子の状態を正確にシミュレーションすることができれば、新しい電子デバイスを作製する上で必要な物質の性質に関する情報を知ることができます。用いている計算手法は実験値を参照しないので、新奇物質の探索や超高圧状態などの実験的に観測が困難な環境における物質の状態のシミュレーションも可能です。
上の図はLEDや電界効果トランジスタの材料として有望な窒化アルミニウム(AlN)と窒化インジウム(InN)が混ざった状態をシミュレーションしている図です。左の図ではAlとInがランダムに配置されている状態で、右の図では人工的にAlとInを周期的に配置した超格子をシミュレーションしたものです。このような原子配置の違いによる、物質の性質の違い(硬さや発光波長の違い等)を細かく解析することも可能で、新たな発見に基づいた特許申請も行っています。
11月11日13時より、横須賀市追浜にある、日産自動車の総合研究所にて、「スマートカーエレクトロニクス(担当:浅野 正春 先生)」受講者を対象とした見学会が開催されました。
撮影禁止の研究所内では、電気自動車の試乗体験や燃料電池の耐久試験の見学など、最先端の研究開発の様子を間近に体験し、貴重な学習の場となりました。
7月11日(土)にそごう横浜店 新都市ホールにて開催された「かながわ発・中高生のためのサイエンスフェア(以下,サイエンスフェア)」に,中野研究室が「大切な電気について学ぼう ~発電から消費まで~」をテーマに出展しました。当日は多数の中高生や小学生が訪れ賑わいました。皆様のご来場誠にありがとうございました。
筒を振ってLEDが光る展示を行いました.電気を生み出す方法の一つである電磁誘導と呼ばれる,磁石のそばでコイルが動くことによって起こる現象を紹介しました.
火力・水力・原子力といった発電所では回転運動によって電磁誘導を生じさせていますが,安定供給のためには一定の回転速度を保つことが必要です.このことを手回し発電機およびバイク型発電機を用いて体験していただきました.発電機に繋がれた電球や家電製品の消費電力の大小が,そのままハンドルを回すのに必要な力に対応することが体感できます.またこれらを安定的に動作させることは,なかなか難しいものです.
発送電において電気の安定供給を難しくすることの要因の一つは,交流であることです.このことを模型を用いて説明を行いました.この展示は電力中央研究所にご協力頂きました.
またこの他ポスターやミニ講義による発送電に関する原理や課題について説明を行いました.
なお,このような展示の一部は今後もオープンキャンパスでも行います.皆様のご来場を心よりお待ち致しております.
7月6日(月)に、電力中央研究所より福地哲生氏をお招きし、標記の演題にて講演を行って頂きました。 本講演は、「高電圧工学」の授業を振り替えて実施され、電気・電子コースの学生を含む多数の参加者が集いました。
火力発電では天然ガスなどの燃料の燃焼によるエネルギーでガスタービンを回して発電を行いますが、必然的に高温・高圧にさらされる部品があり、その部品の寿命を分解することなく正確に見積もることが、発電システムの運用上重要な課題となっています。福地氏は、このような課題に関するこれまでの取り組み―特にテラヘルツ波と呼ばれる電磁波を用いた事例とその未来について、分かりやすくお話し下さりました。
本講演を通じて、学生は電気エネルギーや計測技術、電波工学に対する興味・関心をより強く抱くことができたのでないでしょうか。この場をお借りして、福地氏をはじめ主催して頂いた電気学会関係各位に心より御礼申し上げます。
7月11日(土)に開催される「かながわ発・中高生のためのサイエンスフェア」において、本学では
「大切な電気について学ぼう~発電から消費まで~」
をテーマに、中野研究室が出展を行います。
日時: | 2015年7月11日(土)10:00-17:30 (最終入場17時) |
場所: | そごう横浜店 9F 新都市ホール |
主催: | かながわ発・中高生のためのサイエンスフェア実行委員会 |
バイク発電や模型による体験型の展示や、ミニ講義を行い、現代の暮らしを豊かにするための電気エネルギー技術の原理、現状および未来について、参加者に分かりやすく伝えていきます。
参加費・事前申込不要で、どなたでも参加できます。皆様のご来場を心よりお待ち致しております。