独居高齢者や老々介護世帯の孤独死・孤立死、宅内での熱中症発症が社会問題化し、これらの世帯を効率的、効果的に見守る体制の整備が急ぎ求められています。一方、どの家庭にも電気の使用量を計測する目的で電力量計が設置されています。現在、家庭の電力量計は電気機械式のものが主流ですが、今後10年程で、通信機能を備えた電子式のスマートメーターにすべて切り替えられる予定です。スマートメーターは家庭の電気使用量を短い時間間隔で計測し、その都度、計測データを電力会社に送信します。これによって、家庭毎の電気使用量の遠隔検針が可能になるほか、計測データは「電気使用量の見える化」による節電の促進や電気需要のピークカットのために活用されます。
図1 スマートメーターによる見守りのイメージ
さらに、このメーターで得られるデータから居住者の生活状態やエアコンの使用状態が把握でき、この情報を社会的に安心して活用できれば、社会インフラとしての見守りネットワークを安価かつ効率的に構築できます。
図2 スマートメーターを活用した見守りネットワークのイメージ
本研究では、スマートメーターで得られるデータから居住者の生活状態とエアコンの動作状態を正確に把握する手法を開発し、スマートメーターを活用した見守りネットワークの具体像とその実現に向けた課題と解決策を提示していく計画です。
元木研究室では、知能ロボットについて研究しています。知能ロボットとは、周囲の情報をもとに自分で考えて行動するための人工知能を搭載したロボットのことをいいます。搭載してる人工知能にはさまざまなものがありますが、その一つにニューラルネットワークがあります。ニューラルネットワークは脳の神経回路の仕組みを数学モデルにしたものです。
当研究室では、研究室内に構築された並列計算システムや外部機関の超並列スーパーコンピュータシステムを利用した計算機シミュレーションにより電子素子(LED、半導体レーザー、トランジスタ等)の材料となる物質の性質を調べる研究を行っています。
物質の性質は原子核の周りにある電子の状態で決まるので、電子の状態を正確にシミュレーションすることができれば、新しい電子デバイスを作製する上で必要な物質の性質に関する情報を知ることができます。用いている計算手法は実験値を参照しないので、新奇物質の探索や超高圧状態などの実験的に観測が困難な環境における物質の状態のシミュレーションも可能です。
上の図はLEDや電界効果トランジスタの材料として有望な窒化アルミニウム(AlN)と窒化インジウム(InN)が混ざった状態をシミュレーションしている図です。左の図ではAlとInがランダムに配置されている状態で、右の図では人工的にAlとInを周期的に配置した超格子をシミュレーションしたものです。このような原子配置の違いによる、物質の性質の違い(硬さや発光波長の違い等)を細かく解析することも可能で、新たな発見に基づいた特許申請も行っています。
11月11日13時より、横須賀市追浜にある、日産自動車の総合研究所にて、「スマートカーエレクトロニクス(担当:浅野 正春 先生)」受講者を対象とした見学会が開催されました。
撮影禁止の研究所内では、電気自動車の試乗体験や燃料電池の耐久試験の見学など、最先端の研究開発の様子を間近に体験し、貴重な学習の場となりました。
2015年8月26日(水)-29日(土)に長崎大学文教キャンパスにて開催された平成27年電気学会電子・情報・システム部門大会において、理工学部電気学系の前身である工学部電気電子情報工学科 電気・電子コース4年 関谷愛斗さん(バイオモデリング研究室) が、8月26日の英語セッションにおいて次の演題名で口頭発表を行いました。
『Response properties of electrically stimulated spherical bushy neuron model
in antero-ventral cochlear nucleus』
10分程度の発表の後、活発な質疑応答が英語で行われました。