活動ブログ - 知能ロボット研究室(元木研究室)
昨今、ロボット学は、機械・電気・電子・情報分野など様々な学問を必要とする総合領域の学問になりつつあります。つまり,ロボットに関する研究をするということは,ものづくりのための総合的な知識・技術が必要となります。例えば,二足歩行ロボットを開発する場合,構造を設計するためには機械工学が必要であり,各関節を構成するアクチュエータ(サーボモータなど)の選定には,その特性(トルク,回転速度など)を知るために電気工学が必要です。また,様々なセンサを搭載する場合は電子工学が必要ですし,コントロールボードの開発にはアクチュエータやセンサを制御するためにプログラミングの知識が必要です。
本研究室では,ロボットのハードウェアからソフトウェアまで,ロボットに関する総合的な研究を行っており,主に人型ロボットや車輪型ロボットを自律的に行動させるための手法を研究しています。例えば,以下のような研究テーマが挙げられます。
【研究テーマ例】
・人型ロボットの転倒回避行動に関する研究
・人型ロボットの階層型強化学習による行動決定法
・人型ロボットのモーション教示方法に関する研究
・クローラ型ロボットのための遠隔操縦システムの開発
・車輪型ロボットを用いたマルチエージェントに関する研究
・車輪型ロボットのための3Dシミュレータ開発
・パーティクルフィルタと強化学習を用いた二輪倒立振子ロボットの行動制御
人型ロボットのモーション教示 | 人型ロボットの転倒回避行動 |
車輪型ロボットとシミュレータ |
現在,大学院博士前期課程電気工学専攻2年次が3名,研究生が1名,電気電子情報工学科の4年次が8名,そして,ロボットコース3年次が8名,計20名の学生が所属しており,知能ロボットに関する様々な研究を行っています。
研究室の基本方針である「自主性の重視」,「研究結果をまとめる」に従って,学生自身が自主的に研究を行い(基本的に週2回のゼミ以外は,研究室に拘束しません),一つの修士論文もしくは研究論文としてまとめます。必ず良い結果を得る必要はなく,悪い結果でも一つの研究として,まとめることが重要です。また,取り組む研究テーマについては,自分でテーマを決めても良いですし,先輩の研究を引き継いでも良く,実機のロボットを使って研究する学生や,プログラミングによりロボットの行動を解析する学生など,自分が興味のあるテーマについて研究しています。
また,夏にコミュニケーションロボティクス研究室(山崎研究室)と合同でゼミ合宿を行っています。今年は河口湖周辺で行いましたが,研究室メンバー同士で良い思い出を作ったようです。
山崎研・元木研合同ゼミ合宿(合宿先のコテージ前にて) |