並列分散システム研究室では,現在,大規模センサネットワークにおけるデータ収集技術とネットワーク機能の長寿命化,および,大規模統合型ネットワークアーキテクチャに関する研究を行っている.
ネットワーク技術は現代社会を支える上で必要不可欠のものとなっている.輻輳制御など,現在利用されているネットワークの核となる技術の一部は80年代より開発されたもので,今日のネットワークにさまざまな問題を引き起こしている.このような負の遺産を解消すべく,次世代インターネット技術に関する研究が世界範囲で行われている.
大規模センサネットワークにおけるデータ収集技術とネットワーク機能の長寿命化に関する研究は主に,分散型ルーティングアルゴリズム,データ伝送の中継地点の自律決定,センサバッテリーの充電経路と充電周期の自動決定などから構成されている.
大規模統合型ネットワークアーキテクチャに関する研究は,主に,耐遅延ネットワーク(DTN)技術に関する研究を中心に,有線網,上空リレー網,遠隔センサーネットワークという3種類のネットワークを統合して,作戦支援や,障害・災害時など,中断や切断が多発したり、大きな伝送遅延が生じたりする劣悪な通信環境における、信頼性のあるデータ転送を実現するネットワークの構成技術に関する研究内容で構成されている.
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