研究室紹介―計算物性工学研究室(指導教員:島田 和宏)

投稿日時 2015-12-09 09 | カテゴリ: 電気・電子コーストピックス

 

 

   当研究室では、研究室内に構築された並列計算システムや外部機関の超並列スーパーコンピュータシステムを利用した計算機シミュレーションにより電子素子(LED、半導体レーザー、トランジスタ等)の材料となる物質の性質を調べる研究を行っています。
   物質の性質は原子核の周りにある電子の状態で決まるので、電子の状態を正確にシミュレーションすることができれば、新しい電子デバイスを作製する上で必要な物質の性質に関する情報を知ることができます。用いている計算手法は実験値を参照しないので、新奇物質の探索や超高圧状態などの実験的に観測が困難な環境における物質の状態のシミュレーションも可能です。

 

   

 上の図はLEDや電界効果トランジスタの材料として有望な窒化アルミニウム(AlN)と窒化インジウム(InN)が混ざった状態をシミュレーションしている図です。左の図ではAlとInがランダムに配置されている状態で、右の図では人工的にAlとInを周期的に配置した超格子をシミュレーションしたものです。このような原子配置の違いによる、物質の性質の違い(硬さや発光波長の違い等)を細かく解析することも可能で、新たな発見に基づいた特許申請も行っています。






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